吉田慎悟氏「高津景観パトロール」TKP6~10

多摩川の橋梁

高津景観パトロール6-1

二子新地から多摩川の土手に上がると、広々とした河川敷の景色が見えるが、橋梁等の色は景観に配慮したものになっていない。いろいろな色が見えるので、多摩川を渡るこの近くの橋梁の色を測ってみた。

246号線の新二子橋は青、二子橋はちょっと渋い黄緑色、そして田園都市線の橋梁はグリーニッシュなオフグレーに青いストライプが入ったフェンスがついている。もう少し協調して、この広々とした河川敷がきれいに見える配色になるとよいですね。色を揃えるくらいのことは、改修の時に行えば経済的な負担はないので、調整さえうまくやれば出来ることですね。

一般国道246号線新二子橋:5B 7/6

二子橋:5GY 7/2

東急田園都市線鉄橋:5G 7/1

測色日:2021年5月14日

測色者:吉田慎悟

新二子橋

 

二子橋

 

東急田園都市線鉄橋



新二子橋の色彩提案

高津景観パトロール6-2

多摩川の河川敷には橋梁だけではなく、仮設トイレなども設置されていて、乱雑な景観となっている。そこで、少しでも景観を良くしようと考え、246号線新二子橋の色を変えてみた。

現在は5B 7/6という強く青みを感じさせる色ですが、提案①は国土交通省が景観に配慮した道路付属物の色として推奨するグレイベージュを桁に塗って、高欄は同じ推奨色のダークブラウンとする案。

提案②は東急田園都市線の橋梁と揃えて、グリーニッシュなオフグレーに白い高欄とした案です。

この橋は特に象徴的な存在でもないので、基本的には主張を抑え、河川敷で遊ぶ子供たちやきれいになって来た多摩川が目立った方が良いという考えです。ついでにAffinity Photoを使って橋脚の落書きも消してみました。

246号線新二子橋提案色①:10YR 6/1 高欄はダークブラウン

246号線新二子橋提案色②:5G 7/1 高欄はホワイト

色彩提案&測色者:吉田慎悟



排水樋管と二子橋防護柵

高津景観パトロール6-3

多摩川河川敷で見つけた色の追加です。真っ青に塗られた排水樋管、この青もきれいな水をイメージして決めたということでしょうか。さらには二子橋の橋上の東京都の銀杏のマークが入った緑色の防護柵、それぞれ管理者が色か何かで主張したいのでしょうね。東京都の緑色の防護柵もここでは銀杏のマークは付けずに、広々とした河川敷が見やすいようにシンプルに、そして二子橋の高欄部の配色も考えて色を決めてほしいですね。それぞれの場所の景観に配慮して色だけでも調整すれば、地域の景観がもう少しよくなると思います。

排水樋管:7.5B 5/11

二子橋防護柵:5G 3/6

測色日:2021年5月14日

測色者:吉田慎悟



洗足学園前の景観提案

高津景観パトロール7

Affinity Photoというソフトを最近買いました。この中にインペインティングブラシというツールがあって、いろいろなものを消すことができます。

練習のために溝の口の近くの洗足学園前の景色から電線や防護柵を消して、黄色い誘導ブロックも、黒いアスファルトの舗装と輝度比が取れる色で塗ってみました。まだ慣れていないので、仕事がきれいではありませんが、イメージくらいはつかめるでしょう。防護柵も安全のために設置するのは分かりますが、本当にこれがいいのですかね。こんなに取り除くと、これまでの賑やかな景観に慣れ親しんでいた人たちから、これでは寂しいと言われそうな気もします。

撮影日:2020年10月24日

提案日:2021年5月23日

提案者:吉田慎悟



歩行者専用道路の景観提案

高津景観パトロール8

Affinity Photoを使いこなす練習のために、いろいろと試しています。自宅の前を流れる二ヵ領用水沿いの写真でちょっと練習の成果をお見せします。電線や歩行者専用道路の標識や赤いポールの車止めをインペインティングブラシで消し、マンションの真っ赤なマリオンの色を替え、その他橋の色や建築の外壁の明度を替えました。

こういうことをやってみると、①を消す、②色を合わせるという2つのことでまあまあの景観になることが分かりました。次は樹木の緑をコピーしてきて貼り付ける③緑化を加えて、3つの方法を覚えれば高津の景観も今よりずっとよくなると思いました。まぁ日本全国同様の方法で結構よくなると思います。

①消す、②色を合わせる、③緑化です。

撮影日:2021年5月23日

提案日:2021年5月25日

提案者:吉田慎悟



溝の口商店街の景観提案

高津景観パトロール9

溝の口を散歩したついでに何枚か写真を撮りました。駅の直近は電柱が地下埋設されましたが、少し離れるとこんな状況です(写真左)。今月26日の朝日新聞に全国で年間15,000本の電柱を地中化しているという記事がありましたが、電柱は全国で3600万本もあるということで、地中化が追い付かないはずだと感じたのですが、さらに、年間7万本が新設されているということで、こうなるとお手上げですね。新しい通信網の必要性で今後もさらに増えそうですね。とりあえず、写真加工練習で溝の口の商店街の景色から、①電柱や交通標識を消す(交通標識を消すのは問題ですが、進入禁止にしても良い場所のような気もします)、②重複した看板の色を変える、③緑も増やす。ということをやってみました。結構細々した作業が多く、写真加工はまだうまくいきません。いろいろと新しい店舗等も出来て看板も増えましたが、混乱と賑わいは違いますね。もう少し楽しい賑わいの雰囲気が出て来るといいですね。

撮影日:2021年5月30日

提案日:2021年5月31日

提案者:吉田慎悟



景観における電柱・電線

高津景観パトロール10

昨日載せた電柱地下埋設イメージには沢山の意見をもらいました。以前武蔵野美術大学の色彩論の研究で学生が電線の色をブルーイッシュグレーに変えて、少しでも見え方をやわらげるという提案があり、電機会社にもヒヤリングに行った覚えがあります。その時は電線を被覆する材料も良くなってきたので、色彩変更は可能だということでした。しかし、その提案は採用されなかったようで真っ青な電線はありますが、空に溶け込む色の電線はまだなさそうです。昔、イギリスでほのかに青い電線を見たことがあり、細かいところまで気を使っていると感心しました。電線を見上げると明るい空が背景になるので、影になって色は感じず、効果が見える時間帯は少なそうですが、真っ黒な分配器?などはコンクリート柱色にするか、空色に近いブルーイッシュグレーにすると多少うるさくなりますかね。改めて近くの電柱と電線を見ると、よくこんなにも張り巡らせたものだと感心します。